JDMプログラマ用ブースターの製作


 JDMプログラマ用ブースターの製作

USBシリアル変換アダプタ(ケーブル)で使用しないでください!

 さいきんのノートブックパソコンでは、省電力のために低電圧の回路が主流になり、シリアルポートを備えていても、5Vあるいは3Vの単電源で動作する、節電モードのついたインターフェースICを使用しているものがおおいようです。また、USB以外のシリアルポートを備えていない機種が増えています。このことは、シリアルポートから電源を取るJDMプログラマにとっては、きわめてやっかいな問題となります。PICへのプログラム書きこみに必要な電圧や電流が不足し、PICに書きこもうとすると、エラーになってしまいます。USBシリアル変換アダプタを使用してみても、アダプタ自体の出力が低ければ、結果はおなじです。

 このJDMプログラマ用のブースターは、出力の低いRS232レベルの信号を、MAX232などの、RS232インターフェースICをつかっていったんTTLレベルの信号にもどし、再度、出力のすこし高いRS232レベルの信号に変換するものです。電源は、006Pなどの乾電池やACアダプタなどから供給します。MAX232とその互換品は、ドライバとレシーバを各2個しか内蔵していませんので、このブースターで「パワーアップ」する信号線は、パソコンからの出力のうち、TxDとRTSの2本だけにしました。入手性を考えて、すこしだけ出力の高いICを使っているだけなので、このブースターでプログラム書きこみができるようになるPICは、消費電流のすくない16F84などの18ピンのPICまでです(28ピン、40ピンのPICにも書きこめる場合がありますが、保証しません)。回路図は下図のように、いたってかんたんなものです。チャージポンプのコンデンサは、電流を確保するために1μFのものをつかいます。ADM232ANNのほうが、MAX232、MAX232Aよりも出力がすこし高いようです。それぞれ互換品ですので、ピン配置はおなじです。

RS232レベル→TTLレベル→RS232レベル
 チャージポンプのコンデンサは、電流を確保するために1μFのものを使用します。

 
ブースター回路図

 左側がパソコンのシリアルポートまたはUSBシリアル変換アダプタ側です。右側がJDMプログラマです。7805は1Aのものを使用します。

MAX232、MAX232A、ADM232ANN

 ユニバーサル基板を使った製作例

 ユニバーサル基板をつかってブースターをつくってみました。写真左側がDサブ9ピン(オス)で、右側がDサブ9ピン(メス)です。写真の製作例では、回路図にあるC5を省略しています(基板のスペースの関係ではぶきました)。

お見せするのが恥ずかしいのですが、基板のはんだ面です。

右側がDサブ9ピン(オス)で、左側がDサブ9ピン(メス)です。

 このブースターをつかってPICへ書きこみできない場合は、PICライタの5V側の電解コンデンサを10μF〜22μF、MCLR(VPP)側の電解コンデンサを100μF程度にすると、うまくいくかもしれません(保証しません)。

 注意事項:PICライタの製作にあたっては、自己責任でおこなってください。このページに記載されている情報をもとに製作された結果、ライタが動作しない、PICが破損した、パソコンが壊れた、家庭不和になった等の損害を被られても、FENG3はいっさい関知しません。

(2003年8月2日補足)

(2003年7月12日補足)

(2003年7月11日)