JDMプログラマの「亜種」です。
			
				
			
					 
				
					 
			「ドングル」タイプのRCDライタをつくりました。 
				
注意
このライタはPIC12F629、PIC12F675、PIC16F627、PIC16F627A、PIC16F628、PIC16F628A、PIC16F630、PIC16F648A、PIC16F676、PIC16F818、PIC16F819での使用を想定しています。12CXX、16CXXなどのOTPタイプや18ピンをこえるデバイス、また、パソコンのRS232ポートが低出力の場合は、このライタは不向きです。
			
			
PIC12F629/675のIntOSCモードの問題(電源を制御できないJDMプログラマでプログラム書きこみをすると、再書き込みで失敗する問題)の解決方法として、Vddの適用を遅延させる追加回路を公開しましたが、JDMプログラマでVddをかんたんに制御できる方法はほかにないのでしょうか? 思案すること半日、いいアイデアがうかびました。TxDが反転すると、VppもVddも連動するようにすればいいわけです。これなら、Vddの適用を遅延させるのはかんたんですね。使用している部品は、抵抗(R)とコンデンサ(C)とダイオードだけなので、RCDライタと名づけました。アルファベット順ならCDRになるのでしょうが、CD-Rとにていますし、CRDだと定電流ダイオードでまぎらわしいので、五十音順にしました。
RCDライタの回路図です(2003年11月28日作成)。試作機をユニバーサル基板で組み立てて、動作確認をしてから回路図をおこしました。順序が逆のようですが、実地に動作確認をしながらつくっていきましたので、このほうが確実です。

LVPモードをもっているデバイスのために、PGMピンをGNDにプルダウンするように回路図を修正しました(2004年2月1日)
C1はチャージポンプの電解コンデンサです。TxDが極性反転すると、D7をとおしてC1にチャージされた電圧は、0Vから一気にGNDとTxDとの電位差の2倍にスイングし、D7によってVppに必要な13Vに制限されます。VddはTxDの反転と同時に形成されますが、C3によって遅延します。PGDとPGCは、D1、D2、D3、D4によってクランプされ、Vdd(5V)とGND(0V)のそれぞれの電位でダイオードの電圧降下分の範囲内に収斂します。これらのダイオードは、PICのラッチアップを防止する役割をもっていますが、5.1Vのツェナダイオードで置き換えることももちろん可能です。PGDとPGCはまた、Vddの形成にも寄与しています。したがって、「IC-Prog」のハードウェアチェックを実行すると、LED1はDATA、CLOCK、MCLRのいずれのチェックでも点灯するでしょう。
パソコンのシリアルポートの出力がよわいばあい、デバイスによってプログラミングに必要な電圧と電流がそれぞれことなりますので、デバイスによってプログラム書きこみで失敗したり、あるいはどのデバイスも読み書きできないばあいがあります。そのときは、R3を100オームから1kオーム程度のものにとりかえてためしてみてください。改善されることがあります(R3を10kオーム程度の半固定抵抗にしてもいいでしょう)。また、電流不足によってVppやVddの電圧が低下することがあります。入手可能であれば、D6を5.6V、D7を14Vのツェナダイオードに変更してみてください。改善されることがあります。
RCDライタとIC-Prog(1.05C、日本語化パッチ適用)をつかって、PICへのプログラム書きこみテストをしました。パソコン環境は、マザーボードがGIGABYTEのGA-6IEMで、CPUがセレロンの1.2GHz、メモリ512MB、HDD40GB、OSはWindows98SEです。IC-Progの設定は、ハードウェアがJDMプログラマ、I/Oの遅延は10、インターフェースはダイレクトI/Oです。つまり、ほとんどIC-Progの起動時のデフォルト状態です。ただし、プログラミングに必要な高電圧と電流を保持する時間が長いワンタイム・プログラミング(OTP)のデバイスに書きこむことはライタの性質上、制約がありますので、推奨しません(書きこみに失敗する可能性が高くなります)。フラッシュタイプのデバイスでの使用を推奨します(2004年1月5日補足)。
|  |  |  |  | 
| PIC12F629 | 
							8 |  |  | 
| PIC12F675 | 
							8 |  |  | 
| PIC12F683 | 
							8 |  |  | 
| PIC16F630 | 
							14 |  |  | 
| PIC16F676 | 
							14 |  |  | 
| PIC16F684 | 
							14 |  |  | 
| PIC16F688 | 
							14 |  |  | 
| PIC16F627 | 
							18 |  | |
| PIC16F627A | 
							18 |  |  | 
| PIC16F628 | 
							18 |  | |
| PIC16F628A | 
							18 |  |  | 
| PIC16F648A | 
							18 |  |  | 
| PIC16F818 | 
							18 |  |  | 
| PIC16F819 | 
							18 |  |  | 
| PIC16F84 | 
							18 |  | |
| PIC16F84A | 
							18 |  | |
| PIC16F88 | 
							18 |  |  | 
備考(1)IntOSCモード(MCLRオフ)でも再書き込みのテストをおこなった。
備考(2)データシートを見ることはできるが、まだ市販されていない(2004年4月11日現在)。
備考(3)IC-Progの最新バージョン(1.05C)ではまだ対応していない。
備考(4)「DL4YHF's PIC Programmer for Windows」を使用してプログラム書きこみをおこなった。
その他メモリサイズの大きいデバイスでは、プログラミングに要する時間に反比例して電圧が降下していくので、IC-Progでは「ダイレクトI/O」をできるだけ使用するようにします(2004年1月5日補足)。
RCDライタをスマートメディアサイズにして、おおくの方々にPICへのプログラム書きこみテストをしていただきました。ご協力たいへんありがとうございました。
RCDライタをスマートメディアサイズにしました。評価用に無料配布した基板とは部品配置がすこしだけちがいます。パターン図は、部品配置図を兼ねています。
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| VICさんの作例です。R3をVRに変更されました。 | FENG3の作例です。Pcbeファイルとは部品配置がことなります。 | 
ogaさんの作例です。
たけぴょんさんの作例です。
chiefさんの作例です。
Pcbeファイルのダウンロード(LHAにて圧縮、21KB)。
注意事項:PICライタの製作にあたっては、自己責任でおこなってください。このページに記載されている情報をもとに製作された結果、ライタが動作しない、PICが破損した、パソコンが壊れた、家庭不和になった等の損害を被られても、FENG3はいっさい関知しません。
2004年4月11日更新
2003年12月5日作成