PIC programmer for Windows 95 / 98 / XP
「WinPic」は、ドイツのアマチュア無線家であるヴォルフガンク・ブッシャー(Wolfgang Büscher、DL4YHF)氏が開発したWindows用のPICプログラマ・ソフトウェアです。
「WinPic」の最新版(2006年11月2日コンパイル版)では、dsPIC30FシリーズやPIC18Fシリーズ、PIC10Fシリーズなどの最新のデバイスに対応しています。また、使用できるライタとしてJDMプログラマも追加されています。「WinPic」の特徴は、対応しているライタのほかに、自分でかんたんなシリアルあるいはパラレルインターフェース定義ファイルを作成してライタをうごかすことができることです。同様に、新しいデバイスが登場してもデバイスの定義ファイルをつくって対応させることが可能です。「WinPic」は、Windows95、Windows98、WindowsXP上で動作します。WindowsNTおよびWindows2000でも動作しますが、作者による動作テストはおこなわれていません(WinPic日本語版は、Windows2000で作成し、動作確認をおこなっています)。最新版では、PIC18FシリーズやdsPICシリーズでメモリサイズの大きなデバイスに高速に書き込むために、ポートアクセスドライバの選択やデータ取り込みとクロックパルスのタイミングを自分で調節することが可能になっています。また、2006年11月以降は、USBシリアル変換アダプタ(ケーブル)もシリアルポートとして利用できるようになっています(プログラム書き込みが可能だということではありません)。
WinPicの初回起動時の画面です
最新版でサポートしているデバイスは、作者によればつぎのとおりです(2006年11月2日コンパイル版)
注:PIC10F20x シリーズに対応しているライタで、現在わたし(FENG3)が動作確認しているのはJDMプログラマだけです。このなかには、オリジナルのJDMプログラマをはじめ、「スマートメディア」サイズのPICライタやPICライタ5号機、PICライタ5号機V2、PICライタ5号機V2改(SW2をVdd First に設定する)などがふくまれますが、RCDライタはふくまれません(RCDライタではPIC10F20x のOSCCAL値およびバックアップOSCCAL値が両方とも失われる可能性があります。RCDライタでPIC10F20x を使用するときは、わたしのつくった PICProg4Uを試してみてください)。
「WinPic」の最新版は、「WinPic」の作者のホームページからダウンロードすることができます。または、「WinPic」と「DL4YHF」をキーワードにインターネットで検索してみてください。「WinPic」だけで検索すると、ちがう作者の同名のソフトウェアや、PICとは関係のないまったく別のソフトウェアもヒットしてしまいます。作者のホームページのトップページから「PC Software」の「PIC Programmer」のページに移動し、「Download DL4YHF's WinPic Programmer installation archive」をみつけたら、ZIPファイルをクリックしてダウンロードしてください。作者のサイトがあるサーバーに負荷が集中してダウンロードに時間がかかったり、あるいはアクセスできない場合は、無理をせずに ここ からダウンロードしてください。
ダウンロードしたファイルを適当なフォルダ(ディレクトリ)に解凍して、セットアッププログラムを実行してインストールしてください。2004年2月までの古いバージョンでは、ボーランドのVCL40.BPLが別途必要でしたが、最新のバージョンでは不要になりました。WinPicの使い方については、マニュアルや、ヘルプファイルを参照してください。ヘルプファイルやFAQファイルは、日本語版のWinPicでは、日本語に翻訳したものを同梱してあります。
WinPicがPIC18FシリーズおよびdsPIC30Fシリーズに対応するようになったことにともなって、デバイス定義の方法が変更されました。ふるいタイプのデバイスは、WinPic内蔵デバイス定義ファイルと外部デバイス定義ファイルで対応していましたが、2005年3月6日コンパイル版以後は、devファイルによってあたらしいデバイスに対応することが可能になりました。2005年8月以後は、インターフェース定義ファイルはプログラム本体とおなじフォルダ(ディレクトリ)ではなく、 \interfaces というサブフォルダ(サブディレクトリ)のなかにまとめられました。
寛大にも作者が「WinPic」を日本語化するお許しをFENG3にくださったので、わたしは英語もプログラミングもおぼつかないのですが、日本語版をつくってみました。作者は「WinPic」を多言語対応にし、世界各国の方がWinPicをじぶんたちの言語に対応させています。日本語のようなマルチバイト文字への対応については「WinPic」の翻訳機能がただしく動作するかどうか不明です。それで、「WinPic」のメイン・フォームの英語のユーザーインターフェースをベースにして日本語化しました。また、エラーメッセージ等も可能な限り日本語で表示されるようにしました。当然ですが、日本語版について「WinPic」の原作者には責任がありません。また、わたしも日本語版の動作についてそれを保証するものではありません。このソフトウェアの著作権と使用ならびに配布についての条件は、原作者の提示しているものに準じます。あくまでも自己責任で、あなたの趣味の範囲内で使用してください。
ダウンロード
WinPic日本語版のダウンロード (LZHファイル、809KB)
WinPic(2006年11月2日コンパイル版に相当)の日本語版です(日本語版は2006年11月15日にコンパイル)。
注:まだ書き込みテストはしていません。OSCCAL値をもつPICで使用される場合は、プログラム書き込みをされる前にまずPICから読み込んで、OSCCAL値をメモ等にひかえておくことをおすすめします。これはなにもWinPicに限ったことではなく、マイクロチップ社でもプログラム書き込みのさいに注意を促している事項です。
WinPic日本語版(安定版・旧版です)のダウンロード
上記最新版でPICへの書き込みがうまくいかないばあい(dsPIC30FシリーズやPIC18Fシリーズ、PIC10Fシリーズを利用しないのであれば)こちらを使ってみてください。この安定版のサポートリストにあるデバイスは、わたしのほうで書き込みテスト済みです。2004年8月時点の旧版をもとに作成しています(2005年4月14日作成)。
インストール
ダウンロードしたLZHファイルを解凍して、オリジナルのWinPicとは別の適当なフォルダ(ディレクトリ)に展開されたすべてのファイルを置いてください。そして、セットアッププログラム SetupWinPicJ.exe を実行してインストールしてください。
このWinPic日本語版は、日本語化パッチファイルではありません。日本語化されたプログラム本体とプログラムから呼び出される日本語化されたファイルがふくまれています(そのなかには、日本語版でしか使わないファイルもいくつかふくまれています)。したがって、オリジナルのWinPicを必要としませんが、そのかわり、解凍して展開されたファイルにはオリジナルのWinPicにはないファイルがふくまれていますので、インストールされたフォルダ(ディレクトリ)やファイルの構成をむやみに変更しないでください。とくに、" html "フォルダ(ディレクトリ)を削除しないように注意してください。
また、日本語版ですので、使用言語を選択しないでください(注:日本語版では使用言語を選択できないようにしました2005年6月3日)。
日本語以外の他の言語を使用したいときは、この日本語版WinPicではなくて、オリジナルのWinPicをお使いください。
使い方
ご使用前に "readmej.txt" をお読みください。使い方については、オンラインマニュアルや、ヘルプファイルを参照してください(WinPic日本語版ではそれらも日本語に翻訳してあります)。
Windows NT/2000/XP でプログラムを実行する場合、ユーザーが管理者またはAdministrators グループのメンバでないときは、ポートアクセスドライバのエラーメッセージが表示され、WinPicが正常に動作しないことがあります。エラーメッセージが表示された場合は管理者または Administrators グループのメンバでログオンしてください。また、Windows NT/2000/XPでポートアクセスドライバをユーザー(管理者または Administrators グループのメンバでない)アカウントで使用する方法についてオンラインマニュアル(ヘルプファイル)で解説されています。そちらもご覧ください。
最新のWinPicは、内蔵デバイスリスト以外にマイクロチップ社のMPLAB-IDEのデバイス定義ファイルを参照します(それがなくてもWinPicのデバイス定義ファイルや内蔵デバイス定義リストだけでプログラム可能なデバイスがいくつもあります)。マイクロチップ社のデバイス定義ファイルは、マイクロチップ社の著作物ですが、ライセンスの関係でWinPicにそれらを含め配布することはできません。マイクロチップ社のデバイス定義ファイルをWinPicから参照して利用できるようにするには、マイクロチップ社のサイトから最新の統合開発環境「MPLAB IDE」をダウンロードしてあなたのパソコンにインストールしておく必要があります。そして、「オプション」タブで「MPLAB IDE」のデバイス定義ファイルのあるフォルダ(ディレクトリ)を指定するか、必要におうじて「xxxxxx.dev」をWinPicの「devices」フォルダ(ディレクトリ)にコピーしておきます(dev ファイルの場所がわからなければ、「スタート」「検索」で「*.dev」をさがしてください。
注:WinPic日本語版(安定版)では、dev ファイルを使用しません。WinPicのデバイス定義ファイルと内蔵デバイス定義リストだけで各種PICに対応します。
なお、日本語版WinPicは表示用フォントとして MS UI Gothic を使用していますので、 MS UI Gothic がインストールされていないWindows95では日本語をただしく表示することができません。その場合は、マイクロソフトのサイトから Windows95用の MS UI Gothic パッチ をダウンロードして適用してください(注: Windows95以外の他のOSにはパッチを適用しないでください)。
アンインストール
「スタートボタン」>「プログラム」>「WinPic 日本語版」>「WinPic 日本語版をアンインストールする」を実行するか、「コントロールパネル」の「アプリケーションの追加と削除」を実行してください。なお、削除後に残されたフォルダ中には、readme.txtとreadmej.txt、設定ファイル settings.ini が残ることがあります。不要でしたらこのファイルを削除、またはフォルダごと削除してください。
[Home]
2006年11月15日更新
2004年6月13日作成